〜支援者が人に関心を持ち、愛を持って接すること〜
株式会社シャローム 専務取締役 俣木泰和氏
目次
紹介
大阪府堺市を中心に有料老人ホームや訪問看護ステーションなど幅広く事業を行なっている「株式会社シャローム」。
こちらで専務取締役としてこれまで相談員やかマネージャー、現在では人事や求人の対応、事業所の運営など幅広く活躍されている俣木泰和氏。
今回は貴重なお時間をいただき話を伺いました。
〈YouTubeライブでの動画はこちら〉
俣木氏と鮫島の接点
2018年6月に震度6の大阪北部地震が起こったとき
鮫島が運営しているkokorozashi社会福祉士事務所として帰宅困難者や支援に関わっている人の休憩スペースとして3日間無料開放しました。
その際にSNSで応援してくれ「うちでも告知してもいいですか?」と言ってくれたのが俣木氏で、それがきっかけとなり今も交流させてもらっています。
関連記事:大阪地震があり自分にできることを考え、事務所を無料開放した話
俣木氏の現在の働きかた
主に経営に携わっている立場なので事業を計画、どう言った事業を今後どうしていくのか。
職員一人一人をどうキャリア形成していくのかなど、いろいろなセクションの方と連携させてもらい仕事をしています。
主に人事や求人を担当しているので入り口の仕事(事業の計画や職員の採用)をメインに、退職者の最後の面談など入り口と出口を担わせてもらっています。
俣木氏の福祉観
福祉のなかでも高齢者福祉の分野で仕事を行なってきたなかで特に大切にしているのが、利用者(高齢者)の方が「穏やかに自分らしく過ごすことができる、できた」
そう言ってもらえるように仕事に取り組んでいます。
自法人だけでなく他の法人さんや地域と情報共有・連携しながら地域で支えていく、地域福祉という視点を持つことも大切にしています。
そしてこれまでに支援を行うなかで、本人さんと家族さんの想いが違うことがありました。
本人は自宅や地域で過ごしたい、家族さんは在宅生活は難しいので本人さんの施設入所を希望している。
本人さんのことを考えると果たして施設入所でよかったのか。
そのときに在宅で生活を続けられるようにできなかったのかという思いもあり、事業として施設や在宅での福祉サービスにも力を入れ、両側面からの支援を行なっています。
利用者の方に接するうえで大切にしていること
「ホットな心を持ち頭はクールに」することが支援者として大切だと思います。
利用者さんに接するときはもちろんホットに、ただどこかで自分を客観的にみることも大切であると感じます。
本当に難しいことですね。
今後、介護業界に導入されるであろうIT化について
人にはもちろん羞恥心があるので今後IT化が進んでいくなかで、現在はヘルパーさんが高齢者の方に支援を行なっているものをロボットができるのであれば、「人にお願いしたい」「ロボットにお願いしたい」それぞれ高齢者が選べるようになっていく。
今後はそんな流れになると思います。
他の国で、AIが市民権を持っている国もあります。そしてコミュニケーションを取れるようプログラムされているロボットもいます。
そのような流れも汲み取ったうえで、事業運営をしていきたいと考えています。
職員の募集やキャリア形成について
新卒の看護職員の訪問看護ステーションについても模索・検討しています。
基本、看護師さんは医療機関で働いたあとに地域福祉の事業所などで働くケースはあってもはじめから訪問看護など地域で働くというケースは多くないですが、そこも法人として今後アプローチしていくべきところであると考えています。
PT(理学療法士)・OT(作業療法士)・ST(言語聴覚士)さんも募集していまして、特に言語聴覚士さんの役割って非常に大きいんですよね。嚥下や発声について多くのセクションからニーズがあります。
ただ、医療機関での勤務でなく在宅への仕事だからかなかなか採用が難しいことが現状です。
療法士さんの面接で話を伺うと、急性期の病棟などでリハビリに携わってこられた方が多くこちらとしても患者さんが病院を退院されたあと、どのように日常生活を送っているのか。
在宅生活に戻りどのようなリハビリが必要なのかということに出逢う職種なので、そういった想いのある療法士さんとも働きたいなと思いますね。
もちろん各事業所で相談員や介護職員の方の募集もしています。
会社内で職員さんが自主的にゴルフ部などを立ち上げて活動してくれています。
こういった仕事外での関わりが、自主的な取り組みが人間性を磨くことにもつながっているようなので、これからも楽しんで取り組んでもらいたらと思います。
支援者として大切にしている、大切にしてほしいこと
支援者として重要な視点は福祉・幸せを願うことであったり、支援が必要な人に何かできないかという愛も大切な視点だと考えています。
私自身もこれだけ介護の仕事が楽しいので、人に関心を持ち愛情を持って関わる
それが大事であると思っています。
人に興味を持つ、そういった視点を大事にしながら組織づくりにも取り組んでいます。
最後に
制度内で福祉サービス提供だけでなく、これから混合介護という形でよりニーズに応じたサービス・支援ができないのかと考えています。
関わる方が自分らしく過ごしていけるように、高齢者や児童、障がいのある方が共生していけるような社会になっていけるよう取り組んでいきます。
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